日経平均は朝はG20を材料に一時は16,464円まで買い上げられ、277円高までありましたが、その後失速し、今度は安値引けとなる16,026円まで売られて終わっていました。
161円安、率にして1%の下落となっていましましたが、高値から安値までの下げ幅は438円にも上ります。
G20を材料に買いついた向きは一日で3%近い損をしたことになります。
今回の杭州G20宣言をみますと具体策は何もなく、色々議論はしたのでしょうが、目を引く点は世界経済が下押す可能性があるとはっきり宣言したこと位であり、これで円安になるのも変ですし更に株を買いあげるのも変となります。
何故なら先週までで<円を売り株を買い上げていた>からです。
<G20宣言文より>
金融市場におけるリスクや地政学的緊張によるリスクを含め、下方リスクは残っている。世界経済は、依然として、継続的な需要の弱さに直面し、供給側の制約が成長を妨げている
また、金融政策を劇的に変化させる際には事前通告を求めるとも取れる文言が入っており、これであれば今後日銀等はサプライズ緩和はできないことになり、更には”露骨な”円安誘導も出来ないことになり、円安どころか、今後市場は円高に持ち込み始めるともとれるのです。
目先の大きなイベントは終わりましたが、次にはECBによる緩和がまっています。
これもどこかで織り込むのでしょうが、それまでにどこまで円を買いあげ、株を売りこむのかとなります。
一ドル110円突破、日経平均15,000円割れは当然となるかも知れません。
因みに中国株ですが、上海はマイナス2.87%、深センはマイナス5.36%で終わっていました。